ベトナムで働く外国人の視点

2020年11月13日

仕事を見つける事は、公園を散歩するように簡単なことではありません。自分の履歴書を送るには勇気がいりますし、面接を勝ち抜く自信、不合格に直面する度胸、そしてまた立ち上がって同じ事を繰り返すことが必要です。
違う国だったらさらに厳しいでしょうか?そのように感じる人もいるでしょうが、新しいスタートは、心配や恐怖を上回る何かを与えてくれます。ベトナムは開放的で、開発途中の国という事実を見れば、外国人がキャリアパスとしてベトナムを選ぶことに不思議はありません。

教育、医療、芸術、フリーランス、金融、製造等、異なるキャリアバックグラウンドをもつ8人の外国人にインタビューをし、なぜベトナム、とくにサイゴンで働く事を選んだのか伺いました。

ベトナムの転職サイトについてはこちらに詳しくまとめましたのでこちらもご覧ください

01.アンさん(韓国人)
-ハノイ3年、サイゴン3年
-製造業の品質管理マネージャー

「忍耐力、そして理解しようとすること」

アン氏は、ベトナムで3年働いています。海外で働く機会は会社から提供されました。ハノイ市とホーチミン市、両方で勤務経験があります。毎日、製品の品質チェックをして最良の状態である事を確認します。彼は、ベトナムで働くことで自由が手に入ったと述べています。

Q.なぜベトナムで働いていますか?
まず始めに、以前勤務していた会社がハノイで事業を開始しました。ハノイ勤務になり、その後ホーチミン市に転勤です。

Q.そんな予定がありましたか?
本当にベトナムで仕事をしたかったんです。違う環境を求めていました。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
適応というわけではありませんが、大きな変化です。私の家族や友人は韓国にいますが、今はベトナムなので、私と私の家族だけです。なので、私には自由時間があり、家族との時間を尊重できます。

Q.自分の国で働いていたときの、どんなことを懐かしく思いますか?
友人ですね。韓国ではお互い毎週会って電話をしていました。ベトナムではソーシャルネットワークを通じてコミュニケーションをとるだけです。会う事はできませんので、メッセージや写真を送るだけです。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?/ベトナムで働くことの何が好きですか?
自由があります−好きなことを何でも出来ます。以前だったら、行動を起こす前に確認が必要でしたが、ここでは自分で意思決定ができます。自分のための時間があります。本を読んだり、音楽を聴いたり、一人で散歩したり。ここの気候も好きです。

アドバイス:理解するようにしましょう。違いはありますが、一緒に仕事をする相手をできるだけ理解するようにしましょう。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

Googleで検索しているので、此れと言ってないです。

02.ハオさん(中国人)
-ホーチミン市7年
-銀行危機管理兼コンプライアンス部門長

「文化を尊重し、現地人と友達になること」

ベトナムで働くことは頭にありませんでした。ベトナムで7年近く過ごした後、予想以上の期待とアイデアが生まれました。ベトナムでの生活と仕事をどれほど好んでいるか述べています。

なぜベトナムで働いていますか?
仕事環境を変え、新しい経験を積みたかったのですが、ベトナムがその機会を提供してくれました。自分のスキルを高めると同時に、自由な時間を作ることもできました。

Q。そんな予定がありましたか?
なかったですが、機会ができたので、それをつかみました。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
大したことではありませんでしたが、コミュニケーションに関しては適応が必要でした。自分の国で働くことと何が違いますか?家族です。母親、兄弟、息子そして妻に会えなくて寂しく思います。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?/ベトナムで働くことの何が好きですか?
ベトナムは発展途上国です。よい政策、環境、税務制度があります。仕事の経験を伸ばす機会も数多くあります。ここでは、マネージメントとコミュニケーション(対顧客・同僚)技術を改善することができます。自由時間も沢山あるので、心地よく感じています。

アドバイス: 文化を尊重し、現地人と友達になることです。自分の国や他の発展途上国での経験と比較しないこと。長所に注目し、ベトナム語を学んで社会の一員になることです。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

情報サイトを見るよりも自ら経験した方がいいです。

03.ロさん(韓国人)
-2年10ヶ月
-学校管理

「時間をかけ、フラストレーションを減らす事」

生まれは韓国ですが、8年間フィリピンに住んでいました。長い間1人暮らしをすることで、自立的かつフィリピンを母国のように思っています。ベトナムへの移住は予想外でしたが、安全に暮らす事ができ、楽しんでいます。

Q.なぜベトナムで働いていますか?そんな予定がありましたか?
ベトナムで働く予定はありませんでした。2週間の旅行の予定でしたが、仕事を見つけたので滞在する事にしました。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
言葉の壁です。移住直後、コミュニケーションをとろうとしましたが難しかったです。ときどき、ベトナム語を話そうとしています。

Q.自分の国で働いていたときの、どんなことを懐かしく思いますか?
食事です。フィリピンで8年間暮らしていたので、自分の国のように思っています。なので、友達や街を恋しく思います。他には、休日、お祝い事やお祭りです。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?/ベトナムで働くことの何が好きですか?
私にとっては、生活の質です−あまりお金をかけなくても、楽しんでストレスj解消する事ができます。ベトナムではそんな機会が沢山あります。多国籍の人間と仕事をする会社員である一方、特に1区では旅行者のような感覚になるので、バランスをとる事ができます。

アドバイス:時間をかけてください。急ぎすぎる人もいますが、早く結果を出そうとすればするほど、フラストレーションがたまります。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

韓国語のサイトしか思いつかないです。

04.田中さん
-7年
-生産管理者

「メッセージを届ける事を心掛ける」

ベトナムに7年近く住んでいます。彼の意志ではなく父親の仕事の都合でした。学生の彼にとっては、新しい国、新しい学校、新しい友達に順応することは難しかったかもしれません。しかし、ベトナムでの勤務経験は色々な機会を与えてくれました。

Q.なぜベトナムで働いていますか?そんな予定がありましたか?
父親の仕事の都合で、家族で7年前に引っ越してきました。ベトナムの高校・大学で勉強しました。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
以前は普通の従業員でしたが、ここでは特定の地位につくことができるので、責任があります。文化の違いも、適応しなければならない部分でした。

Q.自分の国で働いていたときの、どんなことを懐かしく思いますか?
食事と友達です。ベトナムには沢山の韓国料理屋がありますが、味はやっぱり違います。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?
会社によって違いますが、ベトナムの労働環境は好きです。

アドバイス:筋を通す事です。勘違いやミスコミュニケーションを生むより、自分のメッセージや意見を
きちんと伝えることを学んで下さい。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

VIETJOです。

05.セラーノ(ギリシャ人)
-ベトナム歴4年
-歯医者

「“私たち”、“彼ら”という態度をとらない」

新しい国で働く事を決意する理由は沢山あります。彼にとっては、愛のためです。理想論のように聞こえますが、彼にとっては事実でした。彼女と一緒になるためにベトナムで働く事を決意し、結婚を経て、キャリアパスをベトナムで立てているので、成功の結果を迎えています。

Q.なぜベトナムで働いていますか?
かつてのガールフレンド、現在の妻と一緒にいたかったからです。

Q.そんな予定がありましたか?
なかったです。数週間の休暇の予定でしたが、ガールフレンドがベトナムで仕事の機会を探せるか聞いてきました。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
文化の違いです。けれど、違う国の文化、習慣を理解する事、そして現地の人間と交流することはいいことです。

Q.自分の国で働いていたときの、どんなことを懐かしく思いますか?
懇親会やショッピングセンターです。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?
妻と一緒にいることと、生活費の低さです。

アドバイス:バイクの乗り方を覚える事です!とても便利になります。ベトナム人に対して「私たち」、「彼ら」という態度を取らない事。仲間意識が生まれれば、すぐにスムーズかつ楽しい仕事経験を積む事ができます。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

トリップアドバイザーですかね。

06.アディナ(フランス人)
-4年
-フリーランスアーティスト

「ネットワーキング。外に出て人と話す事。」

ベトナムに移住する事は、気候の面で大きな違いですが、彼女にとっては沢山の好機に恵まれました。芸術家として、インスピレーションと前向きかつ志を同じくする人々からの支えは大切なものでした。数年間滞在して、国や育ちが違う多国籍の人々や、旅行が彼女のインスピレーションを刺激することに気がつきました。

Q.なぜベトナムで働いていますか?
亜熱帯気候で、文化的に豊かな国に行きたかったからです。ベトナムでは沢山の経験を積みました。気候や文化の違いを求め、また、古い文化を研究したり、旅行も目的でベトナムにきました。

Q.そんな予定がありましたか?
しばらく考えていたことです。自分の国を離れた後、ハワイで数ヶ月暮らしていました。農業で生計をたてていましたが、亜熱帯の雰囲気と気候が好きでした。ハワイと似たようなトロピカルムードの環境で暮らしたいという考えに至りました。ホーチミン市は大きく、色々な事が起こっていますが、ハワイでの生活と似た部分を沢山発見できます。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?
ホーチミン市に住んでいながら、数時間運転すればビーチや木々豊かな新緑地、村に行ける事がとても好きです。人々が助け合い、また芸術的な雰囲気も好きです。どの人も、助け合いの精神があります。ものが簡単に手に入る事もメリットです。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
ベトナムに適応する事はまったく違和感がなかったです。ここに来たとき、新鮮な空気を感じましたし、とても幸せです。ただ、渋滞状況に関しては少し難しいとおもっています。

Q.自分の国で働いていたときの、どんなことを懐かしく思いますか?
家族と友達です。私を支えてくれるものです。

アドバイス:時間管理が重要です。優先順位を決めることが大事です。ネットワークも重要で、沢山のイベントや、人が集まる場所があります。とても面白く協力的な人たちが沢山いるので、外に出て人と出会うべきです。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

最近は見ないです。

07.サンドラ(アメリカ人)
-ベトナムに8年以上
-ヨガマスター

基本会話だけでも、ベトナム語を勉強しましょう。

ベトナムに初めて移住した際、ヨガはとても人気でした。人々はヨガをしていましたが、その目的と、心と体への効果を本当に理解している人はわずかでした。自身のヨガセンターを開設することは初め簡単ではありませんでした:ベトナムの教育と健康ビジネスはサポートが厚く、仕事とプライベートのバランスをすぐにとれるようになりました。

Q.なぜベトナムで働いていますか?
香港の前職の会社から、ベトナムに設立したいくつかのジムのマネージメントを頼まれたからです。

Q.あなたにそんな計画がありましたか?
ありませんでした。ベトナムのことは何も知りませんでした。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
私のライフスタイルはとても違っていましたし、移動手段も大違いです。自分でバイクを運転しなければならないとは考えませんでしたが、そうせざるおえません。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?
生活が楽です。仕事があればうまくいきます。なので、暮らしやすいと思います。

アドバイス:基本会話だけでも、ベトナム語を勉強すると便利です。外で住所を聞くときなど、ベトナム語が使えないと不便です。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

今は自分で運営しています。

08.レイ(イギリス人)
-ベトナムに3年
-第二言語としての英語教員

「多様性を大事にしましょう、それはよい友達です」

仕事と生活のバランスをとる事は、殆どの労働者が望む事であり、ベトナムでそれを見つける事ができました。第二言語としての英語教師を仕事にしながら、ワークショップや関心事のクラスに参加して自分のスキルに磨きをかけています。海外で働くことは、大まかな計画でした。機会に巡り会えた後、短いはずの滞在予定は3年になりました。

なぜベトナムで働いていますか?
友達がベトナムに最初にきて、ここでの仕事の機会を教えてくれたり、勇気づけたりしてくれました。

Q.そんな予定がありましたか?
計画はしていましたが、うまくいかなくてもいいと思っていました。真剣には考えていなかったんです。

Q.自分を適応させなければいけなかったのはどんなことですか?
家族と離ればなれになる事です。いつも一緒にいたいと思っています。食事、気候は同じです:多分、自転車の量も。他に好きなことをする時間もあるので、仕事量は大丈夫です。

Q.自分の国で働いていたときの、どんなことを懐かしく思いますか?
家族と離ればなれになる事です。いつも一緒にいたいと思っています。あとはストリートフードです。休日も懐かしく思います。

Q.ベトナムで働く事の最大のメリットはなんですか?
違う人種の人々と交流する事です。仕事はのんびりしています。好きなことや出来る事を繰り返し学ぶことができます。ここでは、仕事をしながら、興味があったクラスに参加することができます。

アドバイス: 多様性を大事にしましょう、それはよい友達です。自分自身、才能、能力を開拓する方法を教えてくれます。違う種類の人、違う文化の中に入っていけば、理解力が広がります。人を尊重できるようになり、人を簡単に批判しなくなります。また、自信をもつことができます。

予定していた転職もあれば、思わぬ機会に恵まれた場合もあります。今回インタビューをした外国人はベトナムの生活/仕事を代表する人たちではありません:他の人たちは、新しい経験、環境、暖かい気候、昇進、給与、旅行の機会や発見を求めてベトナムを選んだかもしれません。似たような経験をした人も入れば、全く違う人もいます。しかしそんな外国人の1つの共通点は、ベトナムをホームカントリーとしたことです:都市の忙しい生活と、殆どの労働者が望むような、日々繰り返す義務から逃れてビーチや田舎でのリラックスした時間を両方手に入れる事ができるのです。

Q.ベトナムでおすすめの情報サイトはなんですか?

主にトリップアドバイザーを見ていますが、Google Mapsも使えます。