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Vol  30
「今と昔を二宮尊徳でみる」



今回のテーマは「お金の回し方」です。
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■ 今と昔を二宮尊徳でみる *********************************************************************
 
皆さんは二宮金次郎(尊徳)という人を知っていますか? 恐らくこのメルマガを読んでいる方のほとんどは知っているとお答えになるでしょ う。ですが、いったい何をした人かという質問に答えられる方は半数もいないの ではないかと思います。
 
さらに詳しく答えて欲しいと言われればもっと低いと思い ます。
実は私も答えられない一人でした。 その私の認知度といえば恥ずかしながら、薪を背負って読書をしている姿の銅像くらいです。そして、学校に多く建てられたことから学問の象徴くらいではないか、という程度でした。
 
名前は広く知られているが何をした人か、という認識度となれば、そのギャップの大きさは日本の歴史上の人物としては代表格ですね。
 

二宮金次郎(尊徳)は幕藩体制がすでに崩壊している江戸末期、各藩の再興に取り組みました。というよりも窮民救済に取り組んだ人物です。結果的には財政難の各藩の再興に成功するのですが、再興のために先ず打った手とは藩財政の予算削減と役人の賃金(棒給)カットという事です。と同時に農民の苦しい生活を救うことでした。
 
豊かな藩体制を維持するのには農民からの年貢があってのことという考えから、農民には無利子でお金を貸し、また年貢の半減を実行します。
 
現在の地方行政とはずいぶんの施策に開きがありますね。
 
それまでは農民は働けど働けど藩からの積み重なる年貢の取立てで借金ばかりがかさむ生活で労働意欲をなくし生産性は低いものでした。その結果ますます藩の財政は苦しくなり農民も藩も借金が膨らんでいきました。
 
まるで現在の日本の財政を見ているようです。
 
また、その年貢(税金)というのは藩の一方的な尺度で決められました。
五公五民(出来高の50%)ひどいのになると七公三民(出来高の70%)を年貢として取り立てられました。
 
ひどいもんですね。
 
尊徳の再建計画は役人の賃金と藩の経費をカットして再興の資金を捻出して、そのお金を農民救済に使うのですから抵抗もありましたし、実際に尊徳の計画も途中で頓挫する場合もあったようです。
 
今風に言えば抵抗勢力(道路 族議員)の反抗によって廃案もしくは元案など見る影もなく骨抜きにされそうな道路の民営化計画のようです。
 
尊徳が行った再建計画の内容について詳しく書き出すと途方も長く説明が必要ですので省略しますが、簡単にいえば、高利の借金はするな、分相応の生活で少しずつでも貯蓄してキャッシュフローを実現して貯まったお金は計画的に将来への投資をしろということです。 そ
 
れを農民たちが実行できるように先に年貢の半減と無利子でお金を貸したのです。そして再興計画を成功させるために農民にも藩財政に取ったような厳しい約束を守らせました。それが分度・勤倹・推譲からなる制度です。無利子といっても先ずは元金の返済を先に行わせ返済が完了後、お礼という形で金利を納めさせました。そのお礼金をまた無利子で貸し出すというお金の流れを作りました。
 
つまり経営を立て直し健全な状態で儲かった利益の中から金利を返済しろという正に窮民救済の措置です。
 
その結果農民の生産性は上がり、年貢という税金は以前に比べると倍近くを収めるという結果になりました。また借金だらけの藩財政も貯金ができるほどになったのです。 国民の生産性を上げれば、ほっといても税金は集まるということではないでしょうか。
 

現在の金融システムを如何に守るかというような日銀と都市銀の間を行ったり来たりしているお金の流れは絵に描いた餅ですね。経済学者がマクロ的で見たこともないようなお金の位を数字で表して円卓会議しても私たちには実感できることはありません。また、ライオン丸君の言っている痛みを共有しようではないかとは大きな違いです。
 
尊徳はただの思想家ではありませでした。精神論でがんばればどうにかというような精神指導教育ではありません。今風にいえばお金の流れやお金の性質を知り尽くしていました。しっかとしたファイナンシャルプランナーでした。
 
ある文献によれば藩の再興に着手する前にその藩の財政履歴を100年前までさかのぼって調べています。その調査分析から正確に再興できる数字を示し目標と定めました。
 
ちょいちょいと資料を積みあげ、資料の枚数分に比例してコンサルティング料を請求するどこかのコンサルティング会社と大きな違いです。また、口だけで社会経済をマクロで唱える経済学者とも違います。テレビマスコミで偉そうな 事を言っている政治家や学者先生様は尊徳の爪の垢でも煎じて飲んでほしものです。
 

しかし、残念なことに二宮尊徳がなぜここまで名前は知られているが偉業が伝わっていないかは、過去の国政にあります。一部真っ当な経済人や思想家などには現在でもしっかりとその思想は継承されていますが、広く国民に伝わっていないというのは明治政府が行った政策にあったのではないかと思われます。

尊徳が行った倹約や勤労で藩を再生し年貢を増やしたという所に目をつけた明治政府は国策としてこの尊徳の教えを曲がった国民啓蒙につかいました。働いて国へ貢献(納税)することが日本国民の鏡という風です。
 
そのために当時ブロンズの二宮金次郎像を1000体つくり全国の学校へ思想のランドマー クとして贈っています。ロシアとの戦争では表向きは勝利ということですが、これ以上戦争をやっても国力(戦費)が続かないというのが本当の理由です。そのためアメリカの仲介で終戦にしたのです。そのため当て込んでいたロシアからの賠償金は獲得できず財政は窮していました。
 
ですから財政を立て直すには増税しかありません。
その道具として尊徳の思想が使われたのです。欧米列強からの脅威という側面的な大儀名文はありましが、結局は国民の労働と命を引き換えに国政を維持するという基本的構図は今でも変わりはありません。
 
一部の権力者とそれを遂行する役人が肥える搾取の構図で、痛みはいつも庶民です。
 
皆さんも良くご存じだと思いますが、最近ベストセラーになった「金持ち父さん・ 貧乏父さん」の内容もこの事を問うています。国の啓蒙に乗った貧乏父さん(実の父)と国の制度に疑問を感じた金持ち父さん(著者が支持した人)の両者を対比描写しています。そして最後には金持ち父さんの方が世の為になることを実行します。

例えるのもなんですが、両者は 類似するところが多くあります。国政に対する矛盾とその国政の盲点を巧みに突く錬金術です。俗に言う節税です。つまり正々堂々と法律内で税金を納めない方法を見つけ出すのです。
 
そして儲けたお金の使い方が将来に生きてきます。
やはり成功する人は他人と違ったことをします。創意工夫です。
また、勉強家 もあった尊徳についてはあまりにも有名で勉学の鏡と言われ多く語られていますのでここでは書きませんが、研究熱心で既成概念にとらわれず自然の摂理から学んでいます。
 
その代表的な出来事は治水工事でしょう。
尊徳はプロ の土木家ではありませんが川をせき止める方法を洪水の時に学びます。また、金持ち父さんも尊徳のどちらも目的のものを手に入れる方法の初期段階は倹約です。
 
まずは出口を制するところからはじめています。
 

現在の私たちはその意味も感じず消費社会で育ってきました。
また、モノを手にするためにはローンという一見便利に見える道具が刺激的に至る所で目にすることができますし使うことも簡単にできます。この道具は消費を促進するものです。
 
お金を生むものではなく浪費するものです。しかし、一方でこの道具でお金を作り出している人もいるのも事実です。
 
あなたはどちらにいますか?
 
もしも浪費する側にいるのでしたら今すぐ断ち切ってください。
すぐに倹約からはじめてください。
 
タバコ代、飲食代、遊交費、電気代、交通費など現在の半 額で生活してみてください。とってもできるものじゃないとおっしゃるでしょう。確 に厳しいです。私自身もやれといわれればハイやりますとは言えないでしょう。
 
しかし、成功した人々は想像もつかないこのような厳しい条件をクリアしているのです。尊徳はこれを農民にも藩財政にも先ず実行させたのです。そして徐々にですが蓄財をしていきます。つまり貯まる喜びです。そしていずれは借金もなくなりプラスに転じます。すると心にゆとりができてきます。そして、そのお金を他の人の為に使います。それが至福となります。
 
つまり困った人へ与える喜びです。そうやってお金は回せと唱えます。
尊徳は無利子で農民や困っている人々にお金を貸しましたが、通常の金利以上のお金が戻ってきたそうです。つまり救ってもらった人々からの感謝という気持ちが金利を引き上げたのです。
 

如何でしたか、尊徳のお話です。
 
偶にはこんなメルマガもあっても良いのではないかと思いました。
そして、正直私たちの商売にも暗雲が立ち込めています。
ある人はまだまだ当分はデフレの厳しい経済情勢は続くと唱えています。
私もそう思います。
消費は低迷するということですが、やり方によっては再生のチャンスはまだまだ 豊富にあると尊徳を少し勉強して私は大いに思いました。過去の経験則にとらわれず、創意工夫あるのみです。
 
つまり過去の経験則が役に立たないということはみんな同じスタートラインに立ったということですね。これからの努力でいくらでも挽回でいると私は思います。そして地道ではあるがコツコツと正しい方向を示せば必ず明かりはあなたの前に灯ります。
 

国の言うことが一番信用できない嫌な時代ですね。
ご自分で切り開く認識が大切ですね。
 

◆編集後記

千両市と松市が終わりました。
年末の正月用花販売まで待機です。
お店はクリスマス一色です。
しかし、店主の頭の中は正月用商材でいっぱいになります。
この時期の仕入れ担当者の頭の中は二重構造です。
店先はクリスマス、お歳暮で真っ盛りです。
しかし頭は先の正月用の花の手配や仕入れ計画などです。
 
泣いても笑っても今年も後2週間花市場の中も街も慌しくなってきます。




◆花屋の本音トーク (花の話題に限定していません。)

今回はお休みです。
冒頭のご挨拶で今年最後のメルマガと書きましたが、発行周期から 言えば最後の最後31日が発行日となります。 でも、これは発行者の都合でわかりません。 元気だったら……ということですね。
 


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