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Vol  33
「何!閉店だって!」



■前回までのあらすじ
お金を頂けるから、お客さんの方が偉いとなる考えは捨てる事です。
本当から言えば対等です。
この意識を持たなくては楽しい商売なんて出来ませんし、良いお客さんからも信用してもらえません。つまり、またこの店を利用しようなんて良いお客さんは思わないと云う事です。逆に悪いお客はいっぱい来てくれます。(儲かりませんけど…・・。)


 ハイ、ハイとなんども連呼する店員や店主は見ていて信頼は得られません。
 (だいじょうぶかいな?思ってしまいます。)

 という内容で前回は終わりました。みなさん覚えていますか?
ところで、私がこのような内容のメールを書き始めるきっかけは、花屋を閉店したことから始まります。

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「何!閉店だ!」
「なんだ!花屋で成功できなかった奴に何がわかるんだ。」という声が聞こえて来そうです。そうですパソコンの前で呟いているあなたです。なぜ、閉店したかは察しの通り“儲からない”この一言に尽きます。こんなに労多くて実入りの少ない商売もないもんだ、と思ったことが始まりです。

じゃ、儲かっているやつはどうなんだ?という声が聞こえますが、私から云えばそういう風に見えるだけだよと云いたいです。大きい花屋ほど、水鳥が水面下で足を一生懸命バタつかせているように外から見えないんですね・・・・・・。本当はすごく不安定なんです。


大きい花屋は過去に何で大きくなったかは、ご存知のように法人需要です。
その法人需要がガタ減りです。
だから、大きな屋台骨ほど方向転換の舵取りの困っているわけですね。
思い切って量販対応にシフトしようにも看板が邪魔して出来るわけもなく、資源を食いつぶして延命しているというのが現状でしょう。


話はもどりますが、閉店したからってこの世界から足を洗ったわけではありません。花という商材には魅力はありますし、まだまだ伸びる産業であるからです。ダメなのは既存のお考えをちっとも変えない旧態派です。


前回のメルマガで足を洗ったと書いてしまいましたが、正確には一般的な小売店舗販売をやめたということです。今のままでは小売店は儲からないシステムだからです。


そんな私の花売り人生ですが、以前は10坪少々の店に3日間で1800人のお客さんを集めたことや、欲しいものは何でもキャッシュで買えた時期もありました。つまり勢いに乗っていた時期もあったということです。


しかし、2〜3年前から、なんだかおかしいぞ!と思う日が増えて決断ということになりました。正直いってこれでも決断は2年ほど遅かったと思っています。その決断が遅かった分、現在少々苦労させられています。もしも、もっと遅かったらもっともっと苦労させられたでしょうね・・・・・・。


決断するにあたって正直、不義理なこともしてしまいました。
もちろん、訴えられたりお縄を頂戴という展開ではありませんが、これが、私の一番の悔いの残るところです。ですから、私のこれからの課題はご迷惑をかけた方々に報いることです。そう、お返しをすることです。


もちろんこうやってメルマガを書いているわけですから、夜逃げするような自体にはなっていないし、家族離散や友達が居なくなるような悲惨な状態ではありません。だから、裸一貫になったといってもまだまだ救われますし、再起は大いに可能です。


一度の失敗で俺には商売が向いていないなど、と弱気に思うなら最初から商売などやらない方がましですね。という風に考えるんです私は。まあ、二十数年間働き続けてきましたので、少しの休養期間と割り切っています。一番大事な気力は失っていませんから、きっと再生して皆さんにご報告できると思います。でも、皆さんには関係ないことですね・・・・・・・苦笑



ということで、中座でこのような内輪の話をしたばっかりに、もう読む気になれないですか?それも仕方がありません。でも、少し読む気のある方は先へ進んでくださいね。


これから、こうやったら売れなくなった。また売れたというお話をします。
また、“おかしな?”と私がどのように感じたかも書いていきます。
別にここでお金をチャリンと入れなければ先が読めないというわけでもありませんから私の失敗やうまく行ったことなど、客観的に分析するくらいはできると思います。同業者が何を感じ、また、どう判断したなど、興味のある内容だと思います。皆さん方にとってはアリの一歩ほどのお得情報でしょうけど、まあ優越感に浸りながら反面教師的な感覚で読んでいただけるといいじゃないかと思います。


ところで私が最近一番感じることは利害のない外から花屋さんをみると、今まで見えなかったものが手に取るように見えてくるんです。不思議ですね。

では、前回の続きですが、皆さんは花を売るプロとして、どれほどお客さんの気持ちすなわち顧客心理ですが、わかりますか?
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お客さんの気持ちをわかったつもりですること。

・安いに越したことはない。
・親切丁寧にお相手すればすべてが解決する。
・お客様は神様だ。
・良品を安く売れば間違いない。
・品数を増やして機会ロスがないようにしよう。
・斬新なデザインで魅了しよう。
・商品知識がすべてを救う。
・うまく安く仕入れて相場幅で儲けよう。
・鮮度こそ命だ。
・一等地だから安心だ。
・入りやすい店作りに徹しよう。
・おまけに勝る集客方法はない。 などなど

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ここにあげた部分は皆さんもお考えなったと思います。
で、これで儲かりましたか?
答えは今一パっとしない。では、ないかと思います。
これはこれで決して間違いではないのですが、肝心なことが抜け落ちています。
私も散々、考えてやりましたが答えは同じでした。


「安いの、ないの?」
「その花は保つのかしら・・・?」
「高いわね〜・・・」
「外のサービス束で花束作ってよ!」
「外の束と中のお花はどう違うのかしら・・・・?」
など、少数のお客様の声が、すべてと思っていませんか?


このようなお客さんの声をいつもお聞きになって商売をなさっている花屋さん。お気の毒です。絶対に儲かりません。儲かるご商売をなさるなら、この関係から見切りをつけなければならないでしょう。


そんなこと云われなくてもわかっているよ!と反論を展開する準備をなさっている花屋さん。この関係が断ち切れないでいるうちは何もわかっていないと同じことです。


ということで、今回はここまでです。
では、次回をお楽しみに。
反論のメールがコワ〜イ!著者でした。




■ 編集後記

新農法の技術習得や花屋の技術指導などの勉強会や講演会などは良いとして、マーケティング系の講演になぜ、同業者か?些か疑問を感じる。同業者の成功体験など聞いたところで何の役に立つのだろうか?所詮は成功者の優越感を擽って終わりである。


また業界の代表のようなお気持ちの市場経営者の講演も然りである。
講演者の立場や地位で言うことは偏ってしまう。つまり自分の業種に不利な本音など云うはずもなく、結局は通り一辺倒の“がんばろう論”や諸外国の花産業は・・・・・など資料をひっぱりだして、ただ漠然と抽象的な理想論を延々と勝手にことをしゃべるだけである。


無駄な話を聞くのはやめて、もっと身のある有意義な話を聞きましょう。
つまり現場主義者の意見こそ大切ということ。また大学の教授が外国からのシステムを持ち込んで花を広めようなんても、とどのつまり業界人の集まり。高座に構えてウンチクをたれる官庁人間を招いても時間の無駄。


失敗も成功も知らない、また現場を知らない奴の理論を押し付けられても講演者の優越感を提供する場になるだけだ。こんな輩の戯言を聞くくらいなら、若者や消費者のおばちゃんと話した方がどれほど身になるか。




■ 花屋の本音トーク (花の話題に限定していません。)

成功(ヒット)の確率
キャラクターでおなじみのキティーは過去35年間に430ものキャラクター商品を世に送り出しているが、現在も活躍するのはキティーだけである。

つまり430分の一という確率である。また、映画の損益分岐点は制作費の2.5倍の興行成績が必要とされる。しかし、その数字を稼ぎ出しているのは20%で80%が赤字ということだ。ゲームソフト市場の約7割のシェアを攻めるソニーCE向けソフトは2000タイトルで、その内300タイトルが売り上げの100%を占める。つまり15%しか売り上げに貢献していない。残りの85%は失敗である。


次にテレビコマーシャルでは関東の民放5局で、一日約2700本(15秒換算)であるが、その中で視聴者が記憶するコマーシャルは3.7本。つまり1000本に一本という超関門を突破したコマーシャルでしか視聴者の心を掴んでいないことになる。

また、インターネットコマーシャルで有名なバナー広告であるがクリック率はなんと0.35%前後である。10000回バナーを表示しても35回しかクリックしないということだ。また、そこから更になんらかの購買アクションになると途方もなく低い確率となる。


こういった一部のヒット率をみると失敗の繰り返しがほとんどであることがわかる。つまり、熾烈な生存競争の現実。俗にいう“数うちゃあたる”の図式である。いくら、次世代はマスから個人へとマーケティングはシフトするといってもまだまだ、前途は厳しいようだが、この厳しさに正面からぶつからなければ、答えはない。


それに比べると自分の所属する花業界なんて、“あまちゃん”に思えてくる。市場に上場される花材を仕入れて店頭に並べるだけで、売れる、売れないというのは、いささか筋違いに思えてくる。また少しばかりのデザイン性に訴えて奇抜を売り物にしても同じである。


前者は売ったか?売らなかったかを問われているようで、また、後者花業界は買って頂いたか、買って頂けなかったかを論じているようだ。これは、明らかにマーケティングに対する意識の違いだろう・・・・・。


果たして私たちは売るために幾パターンの失敗を重ねてきただろうか・・・・・?売り上げを待っているだけで結果を論じるのは如何ものだろうか?とつくづく自戒を込めてそう思う。



花を買って夢を見てもらわないとね。
買うひとそれぞれの夢を見てもらわないとね。
それが、花屋の仕事。


ということで自らの無策を恥じながらチャンスはまだまだある、というファイトが沸いてきた。気力を失わず失敗を恐れず、トライしましょうね。



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