前回は、留学前にできることとして言葉のことなどを書きましたが、来てみて初めてわかるのが、考え方や意識の違いです。
日本に生まれ育った私にとって、初めての旅行ではない外国での生活。そこには日本と違った考え方がありました。
ある日、お店に出勤すると、先に働いていた同僚が、手に持っている花束を私に見せて『この花束どう思う?』と聞きます。『きれいね。』私がそう言うと彼女は顔をしかめて『えー?きれい?』と。彼女は私にきれいだと言って欲しかったのではなかったのです。
日本人の私は人の作った物を作った本人に向かって『きれいじゃない。気に入らない。』なんていうことに慣れていなかったので、つい『きれいだ』と言ってしまったけれど、その時の花束は確かに彼女がいつも作る見事な花束といった物ではなかったかもしれません。もっとよく見て意見をきっちり伝えるべきだったのです。それができないと、わかっていない人。適当に返事をする調子のよい人。などと思われる事にもなりかねないのです。
自分の意見をしっかりと持ち、何が好きで何が嫌いか、何がきれいで何がきれいでないか。それをいつもきちんと言わなければいけない国なのです。日本では通じるあいまいな返事もこちらでは通用しません。いつもYes
かNo かを迫られます。
日本人の苦手なこの返事を、ヨーロッパの人は求めるのです。もちろんそれをわかって接しているつもりでも私は同僚のおばさんに『Ja(Yes)なの?Nein(No)なの?返事はどっちかしかないのよ!!』と怒鳴られたり、『YumikoはいつもJaしか言わないわよね。』なんていういやみを言われたこともあります。さすがにその時は『Nein!』と大きく言いましたが、とても悔しい思いをしました。
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