花大好きどっとこむ花レポーター募集 第二弾 HOMEへもどる


実践!花の仲卸攻略ガイド

 業界の厳しい現実を紹介しつつ、市場のしくみ、仲卸利用法、ウラ技、そして、お花屋さんの表・ウラをご紹介したいと思っております。花を職業にしたい方、花屋を経営する方、フリーのフローリストとして活動の場を広げようとしている方々に、少しでもお役に立てれば、と。

 私自身も花屋勤務経験があり、また現在はネット花屋を運営しつつ、いずれはお店を…と企んでおります。花を卸す側と仕入れる側、両者の視点からレポートしていきます。



第8回 「仲卸を知りましょう(6回シリーズ) [6] 」 2003/9/25

たーいへんご無沙汰してしまいました。
”超”久々の仲卸レポートです。

実は4月から新しい会社(やっぱりまた花の仲卸ですが…笑)に転職し、嵐のような6ヶ月、レポートはないがしろにされ続けたわけです。

ウェブマスター様をはじめ読者の皆様、申し訳ございませんでした。
言い訳及びちょっとした私事を書きましたので、
お時間のある方は本文下までお読みくださいませ。
また、10月にあるというウワサのオフ会、
皆様にお会いできることを楽しみにしております。




第6回:相場上下の原因&物日のお話    〜基本は需要と供給です〜

相場という言葉をこの連載で何度も使ってきましたが、
相場ってナニ?と思っている方もいらっしゃるのでは?
辞書によると:市場で競争売買によって決まる商品の値段・価格。

欲しい人が花より多ければ相場は上がる、
市場に花があふれているのに欲しい人が少なければ相場は下がる、
需要と供給曲線に基づいた、単純明快な構造です。

花は工業製品ではありませんので、需要を睨んだ供給にも限界があり、
相場を安定させる=需要と供給を一致させるというのは、難しいようです。
9月投入予定の産地が8月好天気に恵まれ過ぎれば前倒しの出荷を招き、
結果、品薄の端境期が訪れたりといったかんじ。

ざっくばらんに相場上下の原因を挙げてみます。
ある市場にはスプレー菊が集まりすぎて暴落、
一方、隣の市場にはスプレー菊の入荷が薄くて高騰。
モノ日は皆が欲しいものに需要が集中するため高騰。
モノ日にだって花があふれれば暴落。
出始めは希少性と市場の産地へのご機嫌取りから(?)高め。
産地が移る端境期はモノが悪いのに希少性から高め。
ブライダルシーズンは白バラを始め茶バラ等が争奪戦で高騰。

ときにははこんなことも、

台風の影響で飛行機が飛ばない→そこの産地の花が入荷しない→高騰
某有名人披露宴で「ガーベラ白1万本発注」→高騰
某みの○んたがこの花は体にいい!とTVで発言→いきなり超高騰
お盆で産地が夏休み→特定品種が品薄になり高騰することも

おもしろいものです。(おもしろくないですか?)
私達仲卸は情報を集めて相場を読もうとしますが、読みきれないこともしばしば。だからこそ面白いのかもしれません。

続いてモノ日。
大方3月お彼岸 5月母の日・7月新盆・8月旧盆・9月お彼岸・12月年末を指します。花屋で働きたい方は、この期間にお休みを取ることはまず不可能と考えてください。

日頃閑古鳥のお花屋さんも、この時ばかりはと張り切りますが、
一頃の「年末の売上だけで1年分の生活費が稼げた」時代は過去のものとなり、「つかの間の息継ぎ」程度といったところが多いのではないでしょうか。

モノ日が低相場だと、生産者や市場関係の方々売上が落ちて「げっそり」(今年8月の旧盆は、前半「中央卸売市場始まって以来」の暴落ぶりでした)

この日めがけて生産調整してきた結果、市場に商品が出回り過ぎたり、
ちょっとした天候の影響で前倒しの出荷になってしまったり、
そこへモノ日の需要低下…。こんな要因が挙げられるでしょうか。

小売店さんにとっては仕入が安く済んで良いじゃない、思われるかもしれませんが、低相場ではバッタ屋と呼ばれる安売り店さんや量販店さんが幅を利かせ、むしろ売上が落ちると言われています。市場に商品が出回りすぎるという状況は好ましくないのです。加えて、セリで調子に乗って買いすぎてしまい、ロスが利益を潰してしまうとも。

モノ日が高相場だと仕入は厳しいですが、売上が安定し、利益が出ると言われます。市場も生産者もにっこりですが、買いそびれたお客が殺到する仲卸も儲かります。在庫もほとんど残らず、にっこりです。9月のお彼岸は悪天候にも関わらず高相場を維持して一安心でした。

最後に天気。花屋生かすも殺すもモノ日の天候次第!
こればっかりはどうしようもないですねぇ。

今回で「仲卸を知ろう」シリーズ完結です。
少しでも皆様のお役に立てたでしょうか?
主観や知識・経験不足から、ウソを書いてしまったこともあるかもしれません。指摘等ありましたら、どうぞお気軽にメールくださいませ。


次回は「仲卸とのおつきあいのイロハ」をお送りします。
(いつになるんだろうと思った方、鋭い指摘です…)





少々蛇足です。
お暇な方は読んでくださいませ。


ここで告白いたしますと、以前は北足立中央卸売市場の仲卸で働いていました。何のツテもなく突然「雇ってください!」とやってきた私を受け入れてくださり、おっちょこちょいでミスばかりの私に根気よく仕事を与えてくださった小岩井社長この場をおかりして感謝の気持ちを伝えさせていただきます。今の私が在るのは、社長のおかげです。
2年半の短い間でしたが、ありがとうございました。

新しい会社は、規模の大きな仲卸です。
今まで少人数の会社でやってきた私は、組織で働くということが理解できず、ピンボールのようにぶつかっているだけの6ヶ月でした。(いまだに…)

今、私はとても貴重な体験を重ねています。
日本一の市場で、トレンドの最先端を行くバイヤー・フローリスト・経営者と交流し、尊敬できる方々に囲まれて仕事をしています。過剰な期待やプレッシャー、人間関係に耐えかねて泣きべそをかきながら、それすらも自分の力に変えていこうと思えるのは、花を、業界を、そして何よりココで働く人達を愛して止まないからに他なりません。
(ただの負けず嫌いっていう話もありますが)

先行きの見えないこの時代で、花卉業界にも明るい兆しは見られないといわれます。しかし、アンテナを張り巡らせると、キラッと輝く人達がいることに気づきます。また、その多くが異業種からの参入組であることは、見逃せないポイントです。

これまで私は、花業界初心者マークの方々向けに市場のお話をしてきましたが、それにも「業界の悪しき常識」の破片が混じっているかもしれません。「花は特別」「素人には扱えない」という考え方が、内向きの業界をつくり、いつか、消費者からそっぽを向かれてしまったのかもしれません。

そんな業界常識に捕われない異業種参入組が幅を利かせてきているのも納得です。


しかし、またしかし、私達は花のプロであり、花を愛しています。
彼らよりも商品知識に長け、良くも悪くも市場を知り尽くしています。
そして、誤解を恐れずに言えば「花は特別」で「素人には扱えない」のです。

話がどんどん飛躍していってしまいましたが、
仲卸もいっちょがんばったるで、っていうことです。
(こんな簡単な結論でよいのか!竜頭蛇尾という諺を思い出します…)

いっしょにがんばりたい方、募集中です。
生産者さんも小売さんも卸業者さんも先生方もデザイナーさんも、
それぞれの立場から、この業界を盛り上げていこうではないですか!
とりあえずは、10月にあるというウワサのオフ会でお会いしましょう♪

大きなことばっかり言ってばっかりの私は、明確な目標も設定できないまま暴走し、周りに迷惑をかけつづけています。でも、ただただがむしゃらな時期っていうのもいいじゃない!そう開き直るピンボール、ますます結婚から遠のく28歳の秋でした。

ふつつか者ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。







第1回 「花の仕入れで悩んでいませんか?」
第2回 「超入門編 とりあえず花の市場にいってみましょう」
第3回 「仲卸を知りましょう(6回シリーズ) [1] 」
第4回 「仲卸を知りましょう(6回シリーズ) [2] 」
第5回 「仲卸を知りましょう(6回シリーズ)[3]
第6回 「仲卸を知りましょう(6回シリーズ) [4] 」
第7回 「仲卸を知りましょう(6回シリーズ) [5] 」
第9回 「仲卸に注文してみましょう・基本編」

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