3月のある日曜日、私はアシスタントの真弓さんを連れてHotel
De Vinに向かう。今日はそこでガーデンウェディング、披露宴が行われる。ニュージーランドでは、こういった郊外のワイナリーでのウェディングが一般的である。ビュッフェパーティー用のアレンジメントは大きくて、車に入らないので現地でさすことにする。
前日に作ったテーブルアレンジメント、ブーケの類、その他一切の荷物を注意深く車に積み込む。今回はブライダルブーケ、ブライズメイド(花嫁の介添え人)のブーケ2個、グルーム(花婿)、ベストマン(花婿の介添え人)、お父さん達のボタンホールフラワー(ブートニア)5個、お母さん達のコサージ2個と会場全部の飾り付けを担当する。ニュージーランドはイギリスの影響の強いところなので、お花も英国風だ。日本の挙式のブーケ、ブートニアのワンセットに比べると仕事量がはるかに多い。
オークランドから車で南に45分、2号線を入ると、車も人も見えない。とうもろこし畑、牧場だけの景色が10分ほど続く。葡萄畑にかこまれたHotel
De Vinにやっと到着する。こんな人里離れたところと思いきや、レストランは朝食を摂る人々でにぎわっている。敷地内にはワイナリーに隣接し、コテッジタイプのホテル、スパプール、テニスコート、レストランがある。
まず、花嫁の控え室にブーケの類を届ける。化粧室ではメイキャップがすでに始まっていた。レセプションで断り、野外のバーベキューコーナーで卓上花を活け始める。その間、真弓さんが野外のガーデンウェディングの飾り付けをする。バージンロードの両サイドの椅子に白のリボンを付けて行く。受け付けにはポプリで作ったコンフェティ(まき花の入った子袋)をバスケットに入れておいて置く。
花を挿していると、シェフが出てきて「How
are
you? You ladies are working very
hard. Would
you like to have a hot drink?
」と聞いてくれる。私達はコーヒーをお願いする。しばらくすると、香り高いコーヒーが、あわ立てたミルクを沿えてサーブされてきた。ここは何時きても、サービスがいい。夏とはいえ、郊外のワイナリーは冷え込んでいて、コーヒーで体があったまる。
朝食が終わり、スタッフが披露宴用のテーブルセッテングを始める。時間が迫っていて、みんなきびきびと動く。緊張が高まっていく。テーブルクロスが掛けられると、卓上花を順番に置いていく。ビッフェテーブルの真中に活け上がった花を置く。
セットが終わり、掃除も済ませ、後は帰るばかりだ。ガーデンウェディングの仕事が初めての真弓さんは、待ってお嫁さんの姿が見たいという。それで、木陰から式場の様子を伺う事にする。しばらくするとホテルの入り口から、木立を抜け、ブライズメイド達に引き続き、花嫁が父親とともにガーデンに入っていく。緑の芝生、抜けるような青い空に純白のウェディングドレス姿の花嫁が映える。グリーンを多く使ったカサブランカのブーケが長身の彼女によく似合う。ああよかった。ウェディングの仕事は打ち合わせから始まって、準備、当日の活け込みと大変だけど、いつもやっててよかったと思う。
ガーデンウェディング
披露宴会場
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