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■ 一物一価の利益構造では
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近年、一物一価としての商品価値が特に薄れています。商品そのものが持っている使用目的を満たすだけでは価値の増加は見込めません。当然ですが、供給が大きく需要を上回っている現在では、このような一物一価の利益構造では、どんな良品を出しても、利益を確保することはかなり厳しい状況です。
出来る事と言えば限られたパイの獲得戦 つまりシェア争いぐらいです。これは消耗戦ですから、この手を使えるのは資金豊富な大手企業に限定されます。
プラズマテレビや液晶大型テレビの価格下降に見られるように、商品が持っている使用目的の価値は時間の経過と共に下がります。莫大な資金調達力と強力な販売網を持ち、日進月歩の研究開発でしのぎを削る大手メーカー各社は次々と新商品の投入で価格の下落と消費者離れを防ぐ手立てを行なうことで、生き残りを模索しています。しかし、これは大手メーカーであるが所以で出来ることなのです。
しかし、弱小で体力もない、花卉業界の小売店や生産者がこれと同じ利益構造では、どうみても淘汰される可能性の方が高いと見て不思議はありません。事実、苦しんでいる生産者や小売業は多くを占めるのではないでしょうか。
アナログ的に、物質としての商品を世に出すまでには、原材料のコストと生産コスト、この両方で原価がでます。その原価に希望する利益を上乗せしたものが販売価格です。というように足し算と引き算で簡単にアナログ的利益構造が見えてきます。しかし、現在の最先端の利益抽出構造はこんなアナログ的に見えるものではありません。
端的にいえば、現在の利益構造はデジタル的にマトを射れば膨大な利益となって帰ってきます。一物一価という利益構造では一商品に対して1の利益で終わりです。ところがデジタル的利益構造は一商品が2にも10にもなる構造です。
判りやすい例で申しあげれば、今は話題沸騰の大リーグ入りが決定した松坂選手です。松坂選手のように、剛速球を投げ卓越した投球技術を持っていても、その才能を発揮する場所が無くては無価値という理解は出来ると思います。
大リーグという場が商品価値として松坂選手を受け入れました。ここまでは、簡単なアナログ的方程式で理解はつきます。しかし、レッドソックスが総額で130億円という大枚をはたいて松坂選手一人の獲得に積極的かはその裏にある波及的利益を見込んでいるからでしょう。
特に、日本市場へのマーケティングにその価値を見据えているからでしょう。プロ野球で松坂選手と似たような成績を収めている選手は他にもいます。しかし、松坂選手に一物一価でない価値を見出したからこそ、この差なのです。代理人もこれを商品価値の最大の武器として契約交渉を進めたと思われます。つまり、商品に対する考え方が、一物一価というアナログ的でないということです。
また、ご存知のように高級ブランドの地位を確立したカバンメーカーの「ルイヴィトン」に見られるように消費者の優越感を満たす商品価値があります。これはアナログ的な数値で測ることの出来ないものです。カバンとしての使用目的では他のメーカーのものと品質的にそんなに変わるところはありません。
カバン自体の「物を入れる」「運ぶ」という目的ならば、どこのメーカーでもその目的を充分満たしています。しかし、なぜ日本女性の40%が持つとされる「ルイヴィトン」に人気があるのでしょうか?それはご存知のように「ファッション」です。この「ファッション」という言葉は数値化することはできません。
以上、二つの例で利益抽出方法が、一物一価の構造と大きく違うという点が理解できたのではないでしょうか。もちろん、商品そのものが持っている使用目的という価値はこれからも存在するでしょうが、現在、この一物一価という利益抽出構造の中でご商売をされている方々には誠に残念ですが、最大効率的利益抽出という部分に目を移すと、薄利を受け入れるしかなく高利益は望めないという構図です。
つまり、商品の使用目的だけの価値そのものでは利益を生まないという事実です。これを解決するには利益構造を根本的な部分からの脱却しかありません。旧態とした生産構造と流通構造を今尚引きずっている花卉業界に効率よく利益を生むシステムは存在しません。また、一部の店でダンピングといわれても仕方ない価格で客寄せ的な価格帯で販売するところに町の小売を主体とする花屋が勝てるはずがありません。
いつまでも生産者への利益還元は低く抑えられ。また小売商に至っては、流通の全体を市場に依存しているようでは、貧乏暇無しの世界からの脱却はもちろん、赤字構造から脱却することは未来永劫とは申しませんが、それに近い時間で不可能と断言するしかありません。
いつぞや、サンスペリアがマイナスイオン効果で空気を浄化するという話題で人気沸騰して市場からサンスペリアが姿を消したことがありました。また価格も急上昇でした。これは一過性の典型的な例ですが、これに似たような商品価値波及効果でビジネスは成長します。
以上のような波及効果を期待できるビジネス展開で今を打開する努力を惜しむ人々は間違いなく淘汰という道を歩むこととなるでしょう。万人を助ける道はありません。時代の構造を理解して、その利益構造への道を切り開いたものだけが、利益を得ることは歴史が証明しています。
今が苦しい、どうにかして欲しいと嘆願しても、銀行と国家がそうであるように誰も手を差し伸べてはくれません。今ある、あなたの利益構造が理にかなっているか内省検討するときなのです。
大変厳しい評論となりましたが、今を残し、新たな手立てはないかと模索して資源を分散しても多くは望めません。あなたのビジネスモデルが最大効率的利益抽出方法に適っているか再検討を行なって理解を深めてください。
今回はこれで終わりです。
では、また次回をお楽しみに。
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■ 編集後記
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以前から疑問に思っていたことが、最近解決されました。
それは、花の色です。
とっても変わった疑問なのですが、
なぜ、花は美しい色が必要なのかという疑問です。
やはりといえば、やはりだったのですが、そこに関係していたことは
子孫を残す為の作用だったのです。
それは太陽から放射される紫外線から子孫を守るための防衛策だったのです。
より多くの色素で原色に近い色で紫外線から子孫を守っていたのです。
そのために太陽に近い高山植物が美しい色であることに気づかされます。
生存と子孫確保という自然界のメカニズムには本当に驚愕させられる
ことばかりですね。
私たち人間が営むビジネスの世界も自然界のメカニズムに則しているか
問われているのかも知れません。
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■ 無手勝流師範(勝手気まま!)
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「手を引く勇気」
「執着」と「信念」は違います。
執着する先には決して光明はありません。
いつかは良くなるだろうという希望的な憶測で
今を持ちこたえる意味はどこにあるのでしょうか?
確固としたビジネスモデルも無く、
耐えることだけで苦境を乗り越えるという
結論には寂しさも感じます。
突然変異的な例外で好転するという
奇跡を信じてというのはテレビドラマの世界だけです。
現実は厳格に断を下します。
こういった判断を鈍らせるのは
自分の犯した失敗を他人からどう思われるかという恐怖心です。
恥の文化は必要だと思いますが、自分の汚点を隠すという目的の為に
他人の目を意識したものとは違います。
恥の文化とは、モラルを侵す自分の心を恥じる文化です。
事業を失敗するという結果は決して恥ではありません。
長い人生、誰しも狭間に苦しむこともございます。
いつまでも失敗の事実を隠し続ける自分の心を恥じるべきです。
現状の打開は早ければ早いほど効果があります。
その反対で遅ければ遅いほど、手遅れという現実しか待っていません。
利益を確実に生む構造の上に立ったビジネスは頑張ればどうにかなります。
しかし、斜陽する構造の上に立ったビジネスモデルはがんばればどうにかなる
というものではありません。撤退こそが最良の処方です。
スクラップ・アンド・ビルドというように、再チャレンジの機会を待つ勇気も
経営者に望まれる才覚です。
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