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■ 中央卸売市場の手数料自由化
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今回は少々、お堅いお話です。
花市場が出荷者から頂いている販売手数料。
現行の手数料は国が定める9.5%ですが、この手数料が自由化になると私たち
には、どうような影響を及ぼすのでしょうか。
一様に中央卸売市場の手数料自由化に対して関係各業界の声は様々な問題を
クリアしなければと言う意味合いから否定的だが、2004年に法案は成立そして
2009年4月実施を待つばかりだ。具体的な取引手数料の自由化範囲だが農水省
より示された案の中で自治体が認める定められた率内での自由化か、それとも
全くのフリーハンドで卸会社の裁量に任されるかは決まっていない。
今年中には各自治体から自由化への詳細が発表されるだろう。
お上が決めた国策だから必ず動きが出てくると判断して間違いないが、
まず過去において様々な業界で規制が緩和されてきた。
その影響で一番利益を得るのは消費者に違いないのだが、体力の最もある
とされる大手企業も一気にシェア獲得のチャンスが秘められている。
その一方で体力のない弱小業者や零細地方市場は今以上に厳しい現実が
待っている。経済紙面を賑わす言葉で「経済格差拡大」があるがここでも
見えてくる。
そこで花の場合は大型花市場と大規模生産地を多く持つ農業組織だろう。
そして量販店だ。大量の荷物を出荷できる産地は手数料の値下げを担保に
花市場に対して出荷を保証するだろう。保障された荷を多く集めることに
成功した大型花市場は量販店などに荷の安定供給を武器に取引を拡大
させる流れは必然読めてしまう。
とはいっても、手数料の自由化で劇的に流通が変わると思うのは早計である。
大手有利、大型市場有利という構図の流れは既成事実として現在もある。
相場維持や量をさばけるだけの多くの買参人を抱えた東京の大型花市場は
この力関係で売り上げを伸ばしてきた。
他の業界では代表的な例で、東京の築地市場は全国からあえて流通コスト
をかけても上級品の鮮魚が集まることは有名だ。それを実現させているのは
相場が作れるからである。端的にいえば高値で買ってくれる業者が要るから
という需給のシステムが機能しているからである。
このような本来の市場システムが機能しているであるから一概に手数料の
自由化だけで果たしてどれほど状況が激変するかは不確実だ。もちろん、
販売手数料が今よりも50%〜100%の上乗せされるような狂気的な展開では
話は変わってくるが、恐らく平均で数パーセントの上下で推移が予測できるの
ではないだろうか。多少の荷動きがあっても、体制に影響は然程無いと思われる。
問題なのは経済が安定して上り調子の好景気時には規制の緩和を望むもの
はいない。大体において将来の展望や現況が厳しいと判断された時に、
この様な風は起こる。
つまり、将来の展望のないままに、流されるように業務を行なってきた層が一番
影響を受けるという構図だ。少々乱暴な言葉使いで申し訳ないが、
「今更騒いでも後の祭り」と言う状況に似ている。そう手遅れに近い状態と言うことだ。
成長する企業は必ず、「将来はこうなるという。」ビジョンを持っている。
その反対に淘汰される企業は「場当たり的」な行動でしかない。
これははっきりとしている。物が氾濫して殆どのものが安易に手に出来る
現在では、少々の商品価値では消費者は見向きもしない。
商品開発、生産、営業、販売とどの分野も厳しい競争社会にあることは
違いない。また以前と徹底的に変わった点は、マーケットを知る仕事が劇的
に増えたということである。
「マーケットリサーチ」「マーケティング」などの言葉に代表される部分の仕事が
増えたと言うことである。企業にとって避けては通れない部署になりつつある。
これらの視点で将来を展望し着実に施策を実行する行動力が求められる。
これが手数料の自由化という数的影響を論じるよりも大切な部分で花業界に
今一番不足している部分である。
花は、消費者が受け入れて始めてその価値が見出される。消費者にそっぽを
向かれるようなものを流通の合理化やコスト削減で乗り切ろうとしても、
それは本末転倒の取り組みであることに変わりはない。
日々変化する消費者のライフワークに即応したサービスなり商品をタイムリー
に投入することで将来の花業者の成長を維持できる。
今回はこれで終わりです。
では、また次回をお楽しみに。
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■ 編集後記
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様々な市場法の緩和で手足を縛られていた卸売市場の動きに注目だ。
卸売市場は商社化する。
こうしないと生きていけなくなる将来が必ず来る。
現場職よりも営業職が増えるだろう。
それに伴い将来の設計図を描く部署も活発な動きをするようになってくる。
昔はセリ人などの職が花市場の花形であったが、これからは新たなマーケット
を創造するような職が花形になる。そう創造する力がこれからの労働力に
求められる。業界の成長には欠かせない人材はこのような職場から育つ。
そして集まる。
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■ 無手勝流師範(勝手気まま!)
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「ビジョナリー カンパニー」という本を今読んでいます。
翻訳すると「未来志向の企業」「先見性な企業」となるようです。
フォーチュン誌からサービス業・製造業500社ランキング
インク誌未公開企業500社上場企業100社など、膨大な資料や
これに属する企業のCEOからの聞き取り調査やアンケートなどから
導き出される情報を元に、なぜこれらの企業が成長して今尚世界のトップ企業で
あり続けられるのかという比較対照しながらその法則を探すと目的で
書かれた本です。
その中に、もっとも歴史の浅い企業(1945年設立)として、日本のソニーが
ランクインしています。ここでちょっと不思議な気がしますが、ソニーは現在、
不調の企業として皆さんはご存知だと思います。
しかし、この本に登場する世界的企業はすべて倒産の危機や多くの失敗を
経験しながら現在があります。そういった意味でソニーもまた危機という一時期
を乗り越えようとしているのだと解釈して私は読んでいます。
それから、企業が成功した過程で必ずといってよいほど、その企業神話が
語られますが、その中でよく登場する「カリスマ的指導者」や「アイデアマン」が
ありますが、これらの神話を根本的な部分で覆す記述が面白いですね。
また、その企業の創設期に設立者が何を目的に企業を立ち上げたか、
また、その後どのような道を辿り、現在があるかという変遷もまた面白いです。
まだ、読破していませんので、今、このようなことを書くのは早計かもしれ
ませんが、中々面白い内容についついキーボード叩いています。
近いうちに、読んだ感想など紹介したいと思いますが、私自身の考えが
覆させられるような期待感もあり何か新しいことが発見できればと思っています。
Shunichi Higuchi
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