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Vol 234  2007/09/25 配信済

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■  商売は簡単だ !!
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商売は簡単だ !!

現在、ご商売に苦労されているオーナー様からみれば、このタイトルは刺激的で
あり挑発的に感じるかもしれない。


商売とは儲けが一義である。
利益を出してなんぼの世界。これ、なくして商売は語れない。
百も承知と云いたいだろう。しかし、これが判っていながら利益がままならない
という現実に頭を悩ましている経営者は驚くほど多い。

ある人は商売とは、こんなものだというあきらめに近い気持ちで、また
ある人は景気の影響でこうなっているという原因を他に転嫁しながらも
本音を明かせばしたくもない商売を惰性で継続している人は意外と多い。

「利益の出ない人は、ビジネスの構造的仕組みと成功の法則を理解できず
また経営哲学をも持たず単純に趣味趣向に走りすぎている。」
これが苦戦する一番多い原因である。

多くのデータと実際に自分の足を使って見てきたことなどを元に、自分が参入
しようとしているビジネスに勝算はあるのかという評価を下し、参入するか、
しないのかを決定する。これが常識的な起業のプロセスだ。
また、こういった思考の組み立ては開店後の運営にも必ず生きてくる。
つまり、前情報の分析処理が全くといっていいほど疎かになっている。


例えば、一軒の花屋を開く場合。
まずは出店する地域のマーケットである。
店の前を一日何人の人が通るのか?(時間帯)
また、その通行人の分類(男・女・年齢層など)と導線
つまり、どのような人々が、どのように、その街を移動するのかということだ。

それによって、ターゲットとなるお客の数と層が予測設定できる。
その設定値から販売商品群の選定が可能となる。
また、売上を構成する商品群の価格帯の設定も可能だ。
ここまで来れば目標の売上額も算出できる。

もちろん、これがすべての全てではないが、データを元に仮想の売り上げ
を入力すれば、赤字になるか黒字になるかがある程度読める。
つまり、必ず達成しなければならない数字が読める。
その売上額から店の規模も算出できる。
規模が算出できれば、必要なスタッフの数もわかる。
と同時にスタッフコストも出てくる。

つまり、コストと売り上げを計りにかけ利益がコストを駆逐するようならば
ゴーサインとなる。また、どんなものでも必ずリスクは存在する。
財務のリスクだったり、あるときは人的リスクだったりする。そのリスクを
ヘッジする方法と答えを見つけ改善して解決されるものならばOKだ。


問題なのは、これらと真反対の状態から出店することである。
まま各々の事情があるにせよ売り場面積はすでに決定され、出店コストと
ランニングコストも決められ、利益を出せという事では、失敗する確立の方が
圧倒的に多い。これは現在のビジネスシーンに圧倒的に多いパターンである。
だから失敗の率を上げる。

事実この様な荒海に投げだされたスタッフ責任者は悲惨である。
大体において成功する経営者は自分の持っている成功の法則や哲学には
決して逆らわない。これに当てはまらない案件には見向きもしない。
また、大事なスタッフの消耗も避けて通るものである。

過去において、がむしゃらに取り組むことで実績を出してきた経営者たち。
しかし、その時代背景を真摯に思い返して欲しい。
一人の経営者のちっぽけな経験値とやたらと大きい思惑は背景にある経済状況に
かかれば何の意味も持たないことを知ることに時間はかからない。

ちょっと振り返って欲しい。
20、30年前の日本経済を。
ご存知のように需要が供給を上回っており売り手市場であった。
そこでやる気と根性で進めば大体のことは成果を上げることができた。
そう然程の能力も必要なく、誤解を恐れず言わせて頂ければ、「やる気」だけ。

しかし、現在の日本経済はモノあまりも甚だしい時代。
生半可なことでは消費者はモノを買わない時代。
進化が著しいデジタル業界や自動車業界に至っても、一寸の油断で
シェアを落としてしまう競争の中で、進化のシの字も見つからないような
花業界は尚更で、そんな現場へ放り込まれたスタッフ達の悲哀が聞こえてくる。

問題なのは、何の哲学も成功の法則も持たない経営者の焦りから来る
決定行動なのだ。つまり漠然とした思いからの売上目標値は何の根拠も無く、
意味の無い数字であることは理解できるだろう。

話は戻るが、次に、開店後一定期間の成績からオープン当初に構成した商品群
の選定の誤りを見つけ出すことが安易に出来る。もちろん選定が正しいければ
これに越したことはないが、大体において変更を余儀なくされる。

要するに間違い探しであり、人は過ちを起こすという想定で動くことが大切である。
つまり、全てが想定されたものなのであるから、思うような売り上げが達成できなく
ても慌てることはないわけで、経営者や責任者の心の動揺は最小限に抑えられ
改善の対策もやりやすくなる。

つまり、全てが想定されたものなのだ。事が起こって慌てても良いことは無いし
そんな精神状態からでは妙案は中々浮かばないものである。
現状を正確に把握できない状況では、打つ手打つ手が後手になることは
往々にあることだ。

もちろん、長年の業務から得た感とビジネスセンスを否定するわけではないが、
往々にして成功する経営者ほど、このメカニズムは理解できている。
焦りは禁物で、始める前から充分なシュミレーションの出来ている人と
出来ていない人の差は開店後に驚くほどの差となって出てくる。

「漠然とした動機からの参入は不幸を招く。」
誰しも漠然とした理想や夢を持つものであるが、実際に、そこへ足を踏み入れる
段階の違いで、その後どうなるかということは理解できたであろう。
ただ、「花が好きだ。」「あんな店を持ちたい。」「こんな花でお店を飾りたい。」
「お客に癒しを提供したい。」などの希望的な欲望から得たコンセプトは、
オープン後の成績や財務状況から一夜にして吹き飛んでしまうという現実を
想定していなければならない。

多くの不幸を生まないためにも、これから花屋を開きたいという思いの人々は
参考にして頂ければ幸いである。

「そこに花があるから・・・・・。」
「そこに売り場があるから・・・・。」
「そこに予算があるから・・・・・。」
などの参入要因や動機では失敗の確立は高い。
苦労の場(修羅場)へ、のこのこと出向くようなものなのだ。

徹底した情報の取得と分析処理を実行して、出てきた答えを真摯に受け止め
感情は排除して、進むか退くか決定しても遅くない。
チャンスは必ずやってくると信じることだ。


今回はこれで終わりです。
では、また次回をお楽しみに。


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■  編集後記
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花業界は一年を通して、商品が売れるイベント月が多い業種である。
「彼岸」「お盆」「母の日」「子供の節句」「ひな祭り」「クリスマス商戦」「年末商戦」
「正月花」等々、多くの繁忙期で支えられているのが現状だ。

もちろん、これらの繁忙期も含んでの年間売り上げで花業界シーンに違いないが、
大切なことは、平常時の商売を如何に安定させるかという視点が必要だ。
イベント時の売り上げは「おまけ」のようなものと思えば、理解が簡単だ。

問題となった母の日用のカーネーション問題を引き合いに出すことも無く
物日に欠品が多く起こる仕組みの中で、劣悪な商品もバブルのごとく値が上がる
体質に進化を感じない。


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