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■追う立場から追われる立場。
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1970年後半、日本経済は右肩上がりの成長に沸いていた。
「デスカバリージャパン」「海外脱出なるか!」は当時の日本航空の広告だ。
今では然程感じなくなっているようだが、当時、日本国発行の旅券(パスポート)
を持つことは、日本人として何か特別な領域に踏み出したという高揚感があった。
3泊4日程度の海外旅行であっても所得向上のステータスに感じられたのだ。
そして、こんな言葉も流行した。「ノウキョウさん。」という団体の豪華海外旅行を
称してのネーミングだ。また、悪名高き名もあった。「売春ツアー」だ。まあ、
目的はどうであれ日本人が老若男女を問わず海外旅行に出かけ始めた時期だ。
云いまでもないが、これは貿易黒字の拡大と日本経済の高景気に支えられた
結果だ。また、為替相場も現在のような数銭単位の変動ではなく、5円、10円
単位で円はドルに対して見る見るうちに高くなっていった。
確か、1ドル280円が200円に上がるまでには時間はかからなかったのでは
ないだろうか。そして、85年のプラザ合意を境に円は益々強くなっていくのである。
それでも拡大する貿易黒字は止められずアメリカからの圧力で中曽根首相が
デパートで舶来品を買おうとパフォーマンスを行なったのもこの時期だ。
そして益々貯まる外貨の使い道に政府や日銀は困り、過剰流動性を生み、
日本はバブルへと突入して1990年後半バブルははじけ日本経済は崩壊する。
いや金融が崩壊したとした方が正しいのだろう。
と、ここまでは、この時代をリアルタイムで生きた私の記憶で書いたが、現在の
東京は国際都市ですから外国人は珍しいことではありません。
週末の東京の港区広尾界隈では、ここは日本か?と思うくらい在住外国人の
方が多く感じるくらいです。
しかし、そんな東京の街にも最近感じることは中国人の観光客が目立つという
ことだ。なぜ、そう感じるかは、当時、私はアメリカの西海岸に住んでいて似た
ような観光客を多く見かけたからだ。
ここで云う、似たような観光客とは、もちろん日本人の若者達だ。
その当時アメリカへ旅行していた日本人の若者たちのスタイルと良く似ている
のです。カメラとガイドブック片手にペアルックの新婚さんらしき中国人です。
政治的な排日感情はあっても、ゲームや漫画に代表されるように若者文化や
音楽産業、そして家電やデジタル機器、自動車など日本はアジアの覇権国
でした。当時発展途上国であった中国の若者たちが羨望の目で日本を見て
いても不思議ではありません。経済的に豊かになれば一度は日本へ行って
みたいと思うのは自然ではないでしょうか。
また深夜のコンビニの店員が多くの中国人留学生?の職場になっているのも、
当時のアメリカ志向の日本の若者たちが歩んだ道とよく似ています。
(日本人はレストランの皿洗いでしたが。)
当時のアメリカの製造業は悉く日本の製造業に敗れていて大変な不況でした。
それでもそんな不況の国へあこがれを持った日本の若者たちは渡りました。
まるで世界の工場となった中国の製造業に日本の内需型製造業が敗れている
現在と同じです。
そして現在、原油などの資源高で物価は高騰して、内需は苦戦を強いられ政府
の発表する統計がどうであれ、日本企業の株価は下落して、上場企業の時価
総額の約40%を含み損として2007年度決算は計上されそうです。
心情的にも実態経済的にも日本は大変な不況に突入しています。
そんな不況下の日本へ経済的成長の著しい、また外貨準備高世界一に躍り出
た新興国の中国の若者たちが日本を訪れています。時代は繰り返されるという
ことを国が変わって実証されているようです。また内政的な批判で、アメリカ追従
の政策は日本をダメにするという論調を聞きますが、本当にそうでしょうか?
当時のアメリカは1980年代の不況から脱出して2007年まで1/4世紀強いドル
を支えました。今、日本は当時のアメリカが、どうやって不況から脱出したかを学
ぶべきだと思います。
サブプライムローン問題で現在のアメリカの雇用は減少して金融は厳しい現実
を突きつけられリセションは現実化しています。しかし、古くから云われている
「アメリカがくしゃみすれば日本は風邪をひく」というように皮肉も受け入れ日本
はアメリカから多くのことを学んで成長を現実のものとしてきました。
現に日本時間午前6時に終わるNYダウの株価チャートと、3時間後に始まる
日本の株式市場は80%以上の確立で同じ曲線をたどります。
私は現在の新興国からはあまり学ぶ点はないように思えます。例えば、中国は
安価な労働力と広大な国土、そして一党独裁に政治で成長しています。
これは根本的に将来日本が進む道とは全く違う形です。
学ぶべきものは新たな手法を作る方法です。いずれ中国も日本と同じように
過剰流動性で資産インフレのバブルははじけると思いますが、中国の不況に
至る問題は、それと違う形で出てくるのではないでしょうか。
更に、ご存知のように日本の20歳人口は減り続けています。この事実だけを
見ても将来の日本の産業や消費構造がどの方向へ行くかは安易に想像できるの
ではないでしょうか。
もう単純な改革や改善、そして発展の源泉は残念ながら国内には、あまり多く
ありません。経済サイクルはグローバルな展開で動いていますから、いずれは
日本にも、好況というサイクルは訪れるでしょうが、これは好況という経済の出来
高のことで、同じ構造が受け入れられるということでは無いと思います。
時代の変化を受け入れ、立つ位置を変え、利益の源泉を広く持ち、
スピード感溢れるフットワークを必要としています。
時代は繰り返されるといってもジッと待つだけでは希望する利益は
決して訪れないのではないでしょうか。
新しい利益構造を目指す先に日本の繁栄があるようでなりません。
今回はこれで終わりです。
では、また次回をお楽しみに。
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■ 編集後記
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新たな経済成長
逆説ではありますが、「縮小の中の成長」というのがキーワードのようです。
資本主義経済は生産性というエンジンで支えられていますから、
縮小ということは資本主義経済を否定しているようにも見えますが、
ここに新たな資本主義経済があるようでなりません。
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■ 無手勝流師範(勝手気まま!)
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お休みです。
花大好きどっとこむ 運営責任者 Shunichi
Higuchi
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