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花の小売価格って、一体どうやって決まるのでしょうか? 2002/04/19


 先ず、皆様の手元に届くまでには、数々の流通を経ているのですが、そこの所から簡単に説明してみます。勿論、実際はもっと込み入っています。専門的になると難しいくなりますから程々に説明します。


 商品として花市場へ出荷する前は、ご存知の様に種です。しかし、現状の栽培農家はこの種から商品化することは、少ないと訊いております。その多くは発芽した後の苗床を種苗会社より購入して栽培するのが一般的です。これが商品原価です。


 次に、その苗を納得出来る商品にするには長いもので数年。短いものでも数ヶ月を要します。つまり出荷するまでに肥料・土壌の改良・害虫駆除など、その他沢山の手間を要します。
これが生産コストです。


 次に、最初の販売先である花市場までの輸送運賃・梱包材料費・各地方の選花場、もしくは集荷場運営手数料などがかかります。所属する栽培農家によっては各地方の団体(経済連・農協)に販売や市場調査の名目で売り先を委託する場合などの販売委託手数料(別名:組合費など)を徴収されている様です。

これが流通コストです



 そして上場(市場で売る事)となるのです。ここでの販売手数料は中央卸売市場は上限で販売価格の9・5%地方卸売市場は上限で10・0%と市場法で定められています。
これが販売コストです。

ここではじめて小売価格と連動する商品原価が出てくると言うわけです。
つまり長い間世話した生産者の花に値段が確定し実際の手取りも決まります。

 
 キーポイント

 しかし、ひとつ皆さんに知っておいて欲しいことがあります。いくら花市場で売れたと言っても、これまでに係ったコストを補えるだけの価格で売れなくては生産者の手取りはありません。暴落と言う現実は作っても赤字と言うこともあるのです。
そのための暴落を防ぐための施策として様々は販売方法が考えられ実行されています。この販売方法に付きましては又の機会にレポートします。




ここでやっと皆さんに一番身近なお花さんの登場です。

 お花屋さんの仕入先市場(いちば)は大体固定しています。買参登録(買う権利)さえ行っていれば、どこの市場でも仕入は可能なのですが、主人が仕入と販売を兼ねた街中の一般の花屋さんにとっては、体はひとつしかないわけですから論理的に可能であっても物理的に不可能ですね。ですから大体が切花市場と園芸市場の2つの取引先が主なようです。

 仲卸業者を利用する花屋さんも居ますが、この仲卸業者に付いては別の機会にレポートします。

 東京の場合は中央卸売市場が月・水・金が切花市場。火・木・土が園芸(鉢物)市場の開催日です。地方卸売市場は各市場で開催日はまちまちのようです。


中央市場と地方市場の区別は中央が農林大臣の許可、地方が都道府県知事の許可ぐらいのもので外から見た目は、何も変わりません。あまり覚えても意味は無いと思います。それからここでいう地方と中央は都会と田舎と言う意味ではありません。誤解しないでね。


 キーポイント

 現在の生産技術では花の開花時期の調整は、ある程度まで可能となっていますが、栽培した花すべてを同じ規格通りに作り出すことは、まず不可能とされています。どんなに腕の良い栽培家であっても、ばらつきは出てくるようです。と、云うことは品質格差がでると云う事です。


同じ花であっても価格差が出ると云うことです。たとえ同じ等級の商品であってもそこは生産物のため、その品質は微妙に変化しています。そして、花屋さんに厄介なのが変動相場です。だから、昨日の仕入価格は今日の仕入価格に非ずです。皆さんが普段目にする花屋さんの花の仕入原価はみな違うといっても言い過ぎではないでしょう。

そんな商品(仕入原価)を各々の掛け率で販売するわけですから、売値が違っていてもちっとも不思議ではありませんね。、一概に小売価格でその商品の優劣はつけがたいのですが、はやりある程度価格でその商品の等級は判るものですよ。高いものは等級が上。安いものは等級が下ですね。



ここでちょっとお花屋さんの販売掛け率のお話をしましょう

 ある花屋さんは、とても目利きが出来て花の特性(花持ち・開花時の美しさ)を熟知している。もう一人の花屋さんは花の見る目はそれほどでもないが、原価率や利益率、といったような数的根拠から売値をはじき出します。この両者を比較しながら、ご説明すると皆さんが日々感じられていた疑問が解けるかもしれません。



 では、前者の花屋さんの価格の決め方ですが、それはすべて、商品の価値で決められます。例え仕入原価が高くても品質に不可が付けば低価格になり、その反対に仕入原価が低くても商品価値が高ければ、それなりの高値で販売します。数字的に例えれば、100円で仕入れたものでも、その商品に価値を見出せなければ原価で放出です。中には自分のポリシーに合わなければ捨ててしまう兵もいらしゃいます。その代わり原価が100円でも価値を見出せば1000円での価格で販売するといったような掛け率になるのです。
ちょっと極端かもしれませんが、これくらい大袈裟に書いたほうがよくわかるでしょ・・・・・。
これが品質から販売価格を決定する方法です。
従来のお花屋さんに多いです。


 一方後者の花屋さんは、すべて同じ掛け率で価格を決定します。計算された利益を追い求めるわけですから、そこに狂いが合ってはなりませんが、当初の利益率を追い求める余り、得てして品質の可・不可にはウエートを置かないことがあるようです。ある程度の品質であれば合格です。数字的に例えれば、100円のものは当初より決められた掛け率100%(倍掛)ですと小売価格は200円です。もし、この商品を前者の花屋さんが価格を付ける、とすれば300円、また、50円かも知れません。お気づきのように同じ商品であっても、売る側での価値観の相違でこうも価格が違ってきます。
これが仕入価格から販売価格を決定する方法です。
量販店など安売りを武器にしている業者に多い。


 キーポイント
 このような関係で前者では商品の価値で価格が決まるわけですから、価値にばらつきがありません。良い物は高い、良くない物は安い、と云うことです。次に後者ですと、価値のばらつきが生じ、お客様にとって、お買い得商品も多々出てきますが、その反対に品質以上の価格で購入する事も有りうるわけです。どちらを選ぶかは、もちろんお客様が決める事には変りは有りませんね。


終わりに
 以上のように、前者と後者で分けてみましたが、このような説明で価格の決まるまでの御理解が頂けたでしょうか・・。ほんの少例ですが、これらのことを踏まえてお買物をされれば、また違った発見があるかも知れませんね。花を愛される皆さんの目が今以上に肥えて、より一層良い商品を購入される事が出来れば幸いです。


  

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