皆さんもご存知のように、花市場で仕入れをした場合は、現金もしくは月三回の決済が普通です。また、特別契約というものもあり月一回の決済という契約もあるようですが、他業種の決済からして、これは恐ろしく短いことに変わりはありません。
なぜ、このような短期決済になったかは、生ものだからとか出荷団体への支払い決済が短いとか言っていますが、本当のところは荷受会社自体の自己資本率の低さです。もっと解りやすく言えば立て替える資金が少ないからです。もちろん、商取引の原則は物々交換から始まっていますから、現金での仕入れが原則といえば、いえないことも無いのですが、今時そんな時代錯誤も甚だしいこといっていたら誰も見向きもしません。現在の金融システムを根底から否定ということになりますから・・・・・・・。
実は、現状の花市場での決済スピードは他業種に比べてきわめて優等生的な機能を持っていると言うことになります。ましてや10日間隔で支払ってくれるお花屋さんは、売る方としては、まるで神様のような存在で上得意ということに成ります。
ところが、どこでこういった感覚の商取引に成ったのか知りませんが、大量に買ってくれる花屋ほど上得意というだというふうに思ってしまったんですね。そこには少々決済が遅れようが、荷物の流れを確保できればと良いという、売り上げ一義と異常なまでの相場維持の誤った考えです。そして、そのうちに入金があればというふにです。なんかおかしいと思いませんか・・・・・。
曖昧な取引で売り上げは順調に伸びたが、行き着くところは決済事故の山です。今でも取引継続中の取引先とも腐れ縁と申しましょうか、累積残高は増えているのではないでしょうか。そして、億単位の決済事故で不良債権化しています。まあ、何の担保もリスクヘッジも行わず売った方が悪いのですから、結果的には、政府系外郭団体の雇用保険機構のように所有不動産の叩き売りのごとく自己責任で償却するしかないですね。
それで花市場は儲からないといわれても・・・・・・・ねえ。
また世の中は契約社会だそうですから、取引契約書には決済期日の約束を謳ってあるにも関わらず、昨今の経済不況で、このお約束を破る取引先が目立ってきています。ですが、これは売り買いの曖昧さから慢性的な問題として昔から市場経営者の頭を悩ます問題です。そして、バブル崩壊以降、ますますこの問題が深刻化して、花市場の経営を圧迫しています。
いくら売り上げを上げたところでお金が入ってこなければ、何の意味もありません。また、花市場とすれば生産者への支払いは信用問題ですので延滞は許されません。生産者への支払いが円滑に行われないと、利益の源泉である花が入荷しなくなるを意味しますから花市場も大変です。
ですから花市場はこの約束だけは守ろうとしますが、守れば守るほど資金繰りに窮します。そこで、その資金を金利が発生する金融機関からの短期融資という形で運用するという不定理が成立しています。上限ある一定の手数料が利益の花市場とすれば、そこに予想外の金利負担という出費が発生して、ますます利益率の低下を招き、経営を圧迫するという悪循環です。こういった状況では正常な会社運営は、いつかは行き詰ってしまいます。今、そういった状況が深刻に花市場を襲っています。
だから、
いくら健全な経営を目指そうとしてもこれでは先行きは見えています。
もちろん、一概に繁栄する市場と衰退する市場で、決済機能不全が直接の原因とは申し上げませんが、一因として影響を受けているのは確かだと思います。また、この問題は荷受会社(花市場)だけの問題ではありません。
その下位に位置する仲卸各社にも深刻な問題として襲ってきています。残念ながら、花市場よりも一層取引契約規約があいまいな仲卸各社は花市場以上に頭の痛い状況では無いかと推測は出来ます。ですから仲卸会社が売り立てを回収出来ないということは、その上位にある花市場への支払いも影響を受けるという取引連鎖です。
花市場は昔に比べれば正常な決済ルールを確立しつつありますが、如何せん利益率の上限が9.5%と市場法で定められていますから、厳しさは変わらないでしょう。また仲卸に至っては、厳しいようですが、“盆暮れ払い”のような感覚のお花屋さんに無理を強いられているようでは、ますます経営を圧迫するのではないでしょうか。そんな中、登場したのがクレジットカード会社の提供する花の業者間決済サポートサービスです。