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さてどのようにして儲けようか? 2003/01/07



昨今の低迷経済の中、さて、どのようにして儲けようか?という話題になると
決まって売る方面へ話は集中する。そのための方法として鮮度、安価、多種という
花のサービス三原則の文字はさすがに少なくなったが、ターゲット、プロモーション、
ユーザビリティ等など戦略的横文字が増えたように思う。
これもインターネットのせいだろう。
しかし、注意深く観察するとこれらの文字からはどう儲けるかという感じはしない。
 
売るという事は感じても儲けるという匂いはしないということだ。



そんな中で私は必ずさせて頂く質問がある。
それは「ところで、5年後、10年後の経済はどんな感じになると思いますか?」と。
すると、こうなるだろうという意見(予測)を話してくれる人は少ない。
もちろん予測であるから答えは神のみぞ知る仮説に過ぎないが、この仮説を普段
から考えていない人の意見は売るという事イコール儲けと同意語で捕らえている
ように思う。つまり、右肩上がりの成長神話が呪縛のように頭の中にある人たちだ。
がんばって、色々な策を講じれば売上は確保できると信じているようだ。
 
しかし、将来の予測の上に立って物事を考えている人はマイナス成長の中の自分
の商売も必ずシュミレーションしている。
つまり経営感覚が売上という数字だけに偏っていない。
 
将来、既存店売上が30%落ちても、また利益率が20%落ちてもやれる経営と
は?も計算しているのである。もちろん儲けを第一とする商業だから山あり谷あり
の人生みたいに谷は考えたくないというのは理解できるが、ここは谷での商売も
考えなくてはならない時ではないだろうか。
経済は収縮も膨張もするという自然の摂理を理解している人々の話は時間も
忘れて引き込まれてしまう。
 



ところで一般小売花屋さんの世界に目を向けてみると最近の販売実績の傾向は
物日(イベント時)に集中して平素は閑古鳥が無くというありさまだが、バブルが
起きる1980年ごろまでは、どこの花屋さんもこうだった。
今その傾向が戻ってきたということだが、昔と決定的に違うところは販売者ばかり
が乱立した供給過多ということだ。

魚のいない釣堀に釣り糸をたれる釣り人多しの現象だ。

また、現実に量販店の攻勢で益々、既存花屋は家庭消費の花が売れない。
ギフト仕様も至ってもインターネットの普及でギフト需要も減少している。
法人需要もまた新聞紙面を賑わしているありさまですので期待は出来ません。
どこを向いて厳しいことは確かなようです。
 
スーパーが成長した時代に魚屋さんや八百屋さんが極端に減った時代があった
が、とうとう花屋さんもその仲間入りする時期が残念だが近づいて来たようだ。
 
まれに元気の良い量販店だが、彼らもして先は見えている。
それは収縮経済の中では安売りは通用しない。どんな資本をもってしても
自然の摂理を無視した取り組みは成長しないということだ。どこかに歪は必ず来る。
例としては仕入れ先か雇用を泣かすことだ。
出来高は確保したが儲けは出ないという厳しい現実が待っている。
そして、売れつづけるという保証もない。
 
安売り(薄利多売)の最後の砦であった今期のマクドナルドを見て解るようにどんな
巨人をしてもこの法則は破れないのである。
つまり生産物を商品の資源とする薄利多売形式の商売は成立しないということである。
また生産から販売までを一括管理というシステムも同じである。
コストダウンと新システムの構築でパイが拡大するという安易な考え方は危険である。






 
最近、外国資本と提携した某ビール会社の花販売の取り組みだが、こちらも
一括管理を目指して新たなパイの拡大を狙っているようだが、売り先をイオンなどの
スーパーに的を絞っているうちは、どんな施策を講じても餅は餅屋である。
なぜならばスーパーでの花束販売は500円以下という価格が顧客の意識に
定着している。
 
現状のデフレ化でましてやスーパーなどの苦戦業種で一旦定着した消費者意識を
安易に変えることは不可能に近いし小手先の品質向上と謳って、いくらかの
付加価値をつけて単価の引き上げを狙っても頓挫することになるだろう。
 
また、一方で生産管理した生産物を安定供給できるかも疑問が残る。日本で生産、調達しても無理がある。本当に志を貫くならば、中国のような生産現場からの調達を基本軸にするしかない。徹底した原価引き下げである。成長著しい中国は市場の改革を行っているが、先進的流通は確保していないのが現状だが、外資主導での輸出が本格化したらあっという間にアメリカの二の前になる。
具体的に言えば菊が小売一本30円売りである。
 
結局は10年後の経済が持ち直すまでは体力勝負ということだろう。
本心から言えば志はすばらしいこれら異業種の取り組みで膠着した花卉業界の
意識改革とパイ拡大に寄与して欲しいと願うのだが、尻切れとんぼで頓挫しない
よう奮闘を期待するしかないという所が本音である。
 
ところでユニクロの新事業(スキップ)は生産から販売までの一括管理で永田農法
に代表される生産方法で質の向上を図り、価格はリーズナブルである。
しかし、リーズナブルといっても決定的には価格は高い。
スーパーで見るような相場が崩れた商品の一山いくら的販売はしない。
これは懸命である。完璧にユーザー層に的を絞り
健康という野菜の付加価値にお金が使える層を狙ったマーケティングを
仕掛けている。
 
また、供給過多を抑制する機能も持っている。それが一括管理である。
つまり需給のバランスを保ち利益の出る価格を維持して品質向上を計るには
一括管理しかないのであるが、安さという価格に固守した取り組みは必ず時の
経済グローバルという流れに飲み込まれていく。
とどのつまりスキップの具体的コンセプトは見えるが、
花の量販のコンセプトは見えてこない。
コンセプトという情報開示無くして消費者はついて来ないし支持もない。






解決策は需給のバランスを保つという自然の法則しか解決策は無いということだ。
全ての現象は膨張収縮を繰り返す生成流転という考え方だ。これも新陳代謝である。
これを踏まえて先の商売を考える方がよほど積極的ではないだろうか。
現実を素直に受け止め策を成すという覚悟が必要だ。
 
いつまでも成長するという考えの方が異常という事である。マイナスはマイナスとして
受け入れ、そのマイナスに対応する姿勢が次のプラスになる。
こう考えれば気分はずっと楽になる。がんばって知恵を出せば全てが成長するという
妄想から解放される。ダメなものはダメなのである。
 
行け行けどんどんのすべて積極的とは思わない。将来を見据えて収縮する経済に
備え、現状よりも2〜30%ダウンでも生存できる仕組みを構築するのもひつつの考え方
ではないだろうか。
ある分野が成長しているから自分も必ず成長するという考えの方が歪である。
 
簡単に言ってしまえば魚がいるのかいないのか?
また、水はあるのか無いのか?という前提での話を成立させてこそ目標が見えて来る。






右肩上がりという基本的成長神話を抱えているうちはバブルの後遺症を脱しきれて
いない。この場に及んでも成長神話を脱していない。

しかし、私の意見はこうだ。
リストラするべし。リストラとは再構築の事である。

決して安易に首切りを指すものではない。つまり自分自身の再構築である。
全てをリセットした方がより良く見えてくるものがあるような気がする。
 
昨今のものあまり時代に売り手だけが増えるということは誰の目にも異常に映る。
収縮という時流(デフレ)を無視して、販売拡大という施策に打って出るのは如何な
もんかと思う。
国が大を助け、小を切り捨てならば、小は自己防衛するしかない。国民が消費すれ
ば不況は解決するなど正論であっても誰も聞く耳を持たない。

当たり前だよね。
いっその事、一年間の特例でタックスヘブンの国、日本にしてしまえばどうなるんだろう?
 


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