花大好きどっとこむ花レポーター募集 第九弾
パリのフローリストと花事情


第4回 「結婚式の花 mariage 」 2004/07/23



しばらくご無沙汰してしまいまして失礼しました。
7月も半ばを過ぎ、暑い毎日が続きますね。すっかりジューンブライドのシーズンも終わり、夏はブライダルもローシーズンですが、今回はフランスでの結婚式のお花・ブーケ事情をテーマに、関連することをお話したいと思います。


まず、結婚式のお花というと、ブーケドマリエ、いわいるブライダルブーケがありますね。フランスでのウエディングブーケというと、ナチュラルステムのブーケが主流です。私は3軒でのスタージュ中に、これ以外のブーケをみたことがありません。スタッフにも聞いてみたのですが、日本のようにブライディを使ったり、ワイヤリングのブーケってほとんどしないそうです。


もちろんお店にもよるので、そういうのを使うところもあるとは思うのですが、一般的には花とグリーンをきゅきゅっとまとめたスタイルです。もちろん茎も切りっぱなしで、結び目にリボンを巻いて仕上げます。

普段お店で売っているいわいる花束のブーケよりも小ぶりで、花がより多く、茎が短め。というのが特徴だと思います。全体的には日本でみるブーケよりもいたってシンプルな感じのブーケが多い気がしました。形はほとんどがラウンドで、オーソドックスなもの。もちろん、コチョウランのブーケのときにはさすがに花をワイヤリングしていましたが、それ以外のグリーンはワイヤリングはせずにそのまま。でもブーケ全体としてはとってもキレイにしあがっています。


高い技術を持つフローリストでもワイヤリングとテープ巻きは需要が少ない為か、あまり上手ではない気がしました。ワイヤリングやテーピングの速さと仕上がりのきれいさは当たり前のこととして仕込まれている日本での花経験のある人ならどうして?と思うかもしれないです。


一般的にフランス人が日本人ほど器用ではないというのもあると思います。あとは、きっとフランスの花の学校での教育方針の違いというのも少し影響している気がします。日本の教育だと、フラワーデザインの基礎を勉強するとき、特に試験などの場合には、同じ形、同じ角度、基本の形を忠実に再現することなどを重視する傾向があると思うのですが、フランスでは個性を大事にする傾向があるようです。もちろん、フラワーデザインにおける基礎の部分のポイントは押さえていることが前提なことは、日本も全く同じだと思います。


しかし個性をどう出すか?よりもよりキレイに見えるための基礎の徹底が重視されているために、いざ、そこから個性を出すとなると考え込んでしまう人が多いのも、日本人の特徴であると私は思います。私もそうでした。


基礎を叩き込みすぎてしまっているために、難しく考えてしまうのかもしれないです。でも、フランス人はそうは考えないし、私もやっているうちに、なーんだ、こんな簡単なことなのか!と慣れるにしたがってだんだんと理解することができました。



少し話しがズレましたが。。。
結婚式のブーケにセットとなるブートニアに関しても、日本のそれよりはとても簡易的な気がしました。もちろん、日本のように丁寧に作るところもあるとは思いますが私の研修先でのものは、T字型のプラスティックに予め安全ピンのついているものがあって、それに花を直接フローラルテープで巻きつけていました、もちろん、グリーンや花もワイヤリングなし。簡単ですねー。これは、日本ではちょっと許されない感じなのでは?と思います。



文化の違いもあるので、どっちがいいとかいえないのですが、ブーケなどのブライダル一連のお花関係について私が思った事。それは、日本は、花をたくさん飾るとか贈るという習慣が日常ではないために、結婚式は特別な行事なので、特別にお花にお金をかけるのが当たり前。的な考え方があると思います。だから普段の花束は3000円、5000円でも、結婚式のブーケには3万とか5万とかかけますよね?お花の値段が高いですから、見栄えするようにするとその位が相場なのかもしれないです。


パーティ会場の装飾にもそれなりにこだわって、最近はお持ち帰りのことも考慮して、アレンジしたりもしますね。フランスでも結婚式は特別ですが、日本ほどは、そのときばかりにお金はかけない気がします。


手の込んだブーケはやはり、150E、250Eとしますが、ある程度お金のある人は普段からその位の値段の花を買ったり贈ったりします。テーブル花もオアシスを使って活けこんだものというよりも、バーズ(花びん)を使って、ブーケ状にしたものを活けるとかいったスタイルが多かったです。


ブーケとバースのイメージ、見せ方のトータルがそのアレンジになるといった感じです。日本でも最近はそういうスタイルを提案するお花屋さんがあったりして、私は素敵なことだとおもっています。


結婚式の事情も違うので、フランススタイルがどれほど通用するのかはやってみないとわからないことです。日本には日本のいいやり方があるし、フランスはフランスのいいところがあります。それぞれの良さを知った上で、うまくミックスして日本のブライダル事情に合わせて表現できることがベストだと思っていますし、そうして行きたいと思います。


お花がたくさん詰まっていて可愛いアレンジやブーケも良いですが、私は、結婚式の会場などでも、バースと花、小物や見せ方も含めてアレンジしたいままでにはあまり主流ではなかったスタイルをあえて提案してみたいと思っています。ステレオタイプに考えがちでしたが、いろいろな表現方法があるもんです。






第1回 「パリのフローリストについて」
第2回 「パリの花束、安い?高い?」
第3回 「今シーズンの花・人気の花」
第5回 「悲しみに贈る花 Deuil 」
第6回 「春を感じる花 ・ muget 」
第7回 「ショーウインドーが命! 〜ブティックの魅力を伝えるVitrine〜」



プロフィール :篠原 和美  

http://members.aol.com/Eucharis2004/

会社員として企業に勤めながら、恵泉フラワースクール、ブライズ、LONDON JANE PACKER FLOWER SHCOOLなどで学んだ後、渡仏、パリのフローリストにてスタージュ中。2004年 5月に帰国予定、日本での活動を開始。


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