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ずっと東京にいると、時々、植物園に行きたくなります。温室のあるところならば、
南のエキゾチックな植物たちに出会え、ちょっと旅に出た気分も味わえます。植物に
関心を持つようになって、植物園が面白くなりました。
最近では、ゴミ処理場の廃熱を利用して温室を暖める植物園もあります。夢の島熱
帯植物園は、その代表的なものでしょう。私は、ここで始めてオオギバショウを見て、
すっかり気に入ってしまいました。その名の通り、ヤシのような大きな葉が扇の形に
伸びて、空中にゆったりとひろがる優雅な姿がなんとも言えず伸びやかなのです。そ
の後、マレーシアでこの木を見た時は嬉しくて嬉しくて、小躍りしてしまいました。
自然の中ではなくて、都市の公園に植えられていたのですけれど。
この夢の島熱帯植物園は東京都の施設なので、温室の一つには、絶滅に瀕している
ムニノボタンなど、小笠原諸島の珍しい植物が集められています。植物園の方は、比
較的地味な感じの植物なので、関心を持つ来園者が少ないと嘆いていらっしゃいまし
た。確かに私たちが見慣れた植物に似たものもありますが、小笠原の植物は固有種も
多く、貴重な植物群があるのです。もし行く機会があったら、ぜひ、じっくり見てく
ださい。
植物園によって、集められている植物もさまざまです。形が面白いにはサボテンや
多肉植物です。多肉植物の中には、これが植物かと思うようなものもたくさんあって、
どうしたらこのような形になるのだろうとまじまじと見てしまいます。最近ではサボ
テンや多肉植物がグリーンインテリアとして人気になっていますが、植物園で生長し
た姿は、小さな器にちんまり植え付けられたものとは比べものにならない面白さがあ
ります。
そうした珍しい植物だけでなく、ベゴニアなどのよく知っていると思っている植物
でも、種類の豊富さ、花色や葉色、形のバリエーションを見るだけでも楽しいのです。
新宿御苑の温室に行った時は、たまたまセロームの花が咲いていました。株そのもの
が大きく生長していたものだったからでしょうが、白いトサイモ科特有の花(カラー
を思い浮かべてください)の大きかったこと。鉢植えだと観葉植物の多くは花を見る
ことは少ないのですが、そうか、こんなに立派な花を咲かせる植物だったのだと、改
めて感じ入りました。
戸外の植物が寂しい冬は、植物園の温室の楽しさが倍増します。お試しあれ。
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